『白木の箱』わたしの原点となった父の記憶

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催眠コーチの みつこです(*^_^*)

今日も ブログを読んでいただき

ありがとうございますニコニコ

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催眠コーチと聞いて
なんか アヤシイなー 
と思ったあなたに

できたら わたしのことを
もう 少し 知っていただけたら
嬉しいな と思い

なぜ わたしが 

見えないけど 大切なこと――
心や 魂のこと

について 考えるようになったのか

そんな 想いの原点となった
子ども時代の 記憶について

今日は シェアさせてくださいね……☆

 

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※この記事は、2010年1月20日の

The Seed of Truth 魂の琴線に触れる言葉たち
ブログの 再アップ記事です。

あなたの気づきのきっかけとなるように、
過去記事を一記事ずつ紹介していきますね。

『白木の箱』

自由である ということが
どういうことであるかを
悟らねばなりません

魂を牢に 閉じこめてはいけません。

周囲を垣根で 取り囲み、
新しい インスピレーションを
拒絶するようなことを 
してはいけません

真理の道は
永遠に尽きることない探求です

その境界線は 無限に広がり続けます

魂が進化するほどに
精神も それに反応していくものです

「シルバーバーチは語る」
  A.W.オースティン編/近藤千雄 訳

Learn to be free.
Do not imprison yourself.

Do not hedge yourself around
and refuse to allow new insperation
to come to you.

Truth is the constant search.

Its boundaries are ever widening,
for as the soul evolves the mind responds.

  ”TEACHING OF SILVER BIRCH”
    edited by A.W.Austen

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『白木の箱』

妹は はしゃぎまわっていた。
母は 目を真っ赤に泣き腫らしていた。

土曜日の早朝だった。

たくさんの人が
ウチに来てくれて
賑やかになって嬉しい

それは幼い妹の
単純な しかし哀れな喜びだった。

8歳の夏、夜中に 突然うめき声をあげ
苦しみだした父は 脳溢血で 
そのまま帰らぬ人となり、

母は29歳の若さで 未亡人となった。

まわりの大人は
みな嘆き悲しんでいたが、

布団に寝かされた父の顔を見て

「ここにあるのは、ただの抜け殻なのに。

 魂はもうここにないのに……。
 どうしてみんな、そんなに悲しむのだろう」

私はそんなことをぼんやりと考えていた。

父の鼻や耳には
脱脂綿が つめられ

触れた額は 氷のように
冷たかった。

訪れた大勢のイトコや妹と私は
子供部屋で遊んでいたが、

1時間に一度は父が眠る 
八畳間に戻ってきて、

少し高い台の上に置かれた
蝋燭に 背伸びして

線香をかざし
火をつけ 父の霊を弔った。

ドライアイスに 身を囲まれた父は
通夜のときも 布団に寝かせられたままだったが、

いつのまにか部屋の片隅には、
カラの大きな白木の棺が置かれていた。

その晩 私は叔母の膝の上で
いつのまにか ぐっすり眠り込んでしまったが、

目を覚ますと
父はすでに その大きな
白木の箱の中に入っていた。

亡くなる1週間ほど 前に

家族でデパートに行ったとき、
父は ある革のベルトに目をとめた。

それが たいそう気に入り
買おうとしたが、給料日の前だったので
金曜日まで待つことになった。

しかし母は 何かの理由で
その日 デパートへ行くことができず、

父にあやまり 来週まで待ってくれるよう頼んだ。

そのとき父は

「いや、いいんだ。
 でも間に合わなかったな……」

とポツリこぼしたという。

その土曜日の午後、
私と母が いっしょにデパートで買ってきたベルトが、

今は棺に納められ 胸の前で合掌した
父の手元に添えられていた。

父の骨は白かった。

前日まで 何の健康上 問題もなく
普通に暮らしていたのだから、

衰弱して亡くなった人々とは違い、
その骨はガッシリとしたものだった。

革のベルトのバックルの部分を
灰の中に見つけた私は、

それもいっしょに骨壷
の中に入れてあげた。

あれほど 大きかった父の身体は
こんなにも 小さくなってしまった。

しかし骨壷に納められた
その身体は 今は 
とても 温かだった。

*  *  *  *  *

亡くなってしばらくして、
学校で 社会科見学のようなものがあった。

町外れにあった 大きなゴミ焼却場を見学して
家に戻ってきた私は、

母とそのときちょうど家を訪れていた叔父に、
今日学校でこんなことがあったんだよと報告し、

最後に「思い出しちゃったよ……」と
ボソッと つけ加えた。

「何が……?」

「いいから言ってごらん」

叔父と母にせかされた。

「お父さんが焼かれたときのこと……」

「今日、隙間から火が見えたんだよ」

5分か10分ほどして、
私はテーブルの陰で 母が叔父の膝に突っ伏し、

ほろほろと 泣いていることに気づいた。

母はその晩 半狂乱になった。

母が一番頼りにしていた
すぐ上の姉に電話がかけられた。

叔父は「ミツコが悪いんだぞ」と言った。

憑かれたように泣き続け、

叔母から子供のようになだめられ
ベッドに寝かされる母を見ながら、

私もぽろぽろと泣いた。

*  *  *  *  *

父が亡くなってから、
毎日夕方になると 妹と母の3人で
墓参りをした。

お墓にある水道の水じゃ、
お父さんがかわいそうだから、

と家からヤカンに水を入れ
毎日持っていき、

まだ新しく土が盛られただけの
墓の石の上に水をかけてあげた。

線香に火をつけるときになると、

妹は 保育園で習ってきた
「燃えろよ、燃えろ」の歌を歌った。

線香に火がつき、
なかなか炎がおさまらないと、

これはね、お父さんが喜んでるんだよ……
と妹は言った。

ある夕方、墓を訪れた
私達3人は ぎょっとしてしまう。

その土の上を十字を切るようにして、

縦に横に幅10センチほど、土がぼこぼこと
気味悪く盛り上がっていたからだった。

お父さんが、
なんか怒ってるのかな……

妹は言った。

しかしそれは、酒の好きだった父に

給料日前、死ぬ前に存分に酒を飲ませて
やれなかったことを 深く悔いた母が、

その丸い墓石の上に毎日酒をかけたことで
モグラがやってきて、トンネルを掘ったことにより
できたものだと判明した。

それから母は 墓石に
酒をかけることをやめた。

*  *  *  *  *

写真の中で 微笑む父は、
ずっと39歳で止まっている。

私は 母や妹とはあまり似ていない。

私は 非常に身体の弱い子供だった。

そして深く深く父に愛された。

父が亡くなって1ヵ月ほどして
私は肺炎にかかり、

病院に行くのがあと1日
遅れていたら手後れだったと言われた。

周囲の人々が、ミツコのことを
うんとかわいがっていたから、

きっと心配で 心配でしょうがなくて、
いっしょに 連れていきたかったんだろうね……

と話していたことを 

今は 思い出す。

by MITSUKO  みつこ  (1998年3月)

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